コスタリカ、初の医療大麻ライセンスを発行
コーヒー豆の産地でも有名なコスタリカ。昨年から始まったコスタリカの医療用大麻とヘンプ(産業用大麻)の合法化が一段と進展しました。国内企業であるAzul Wellness S.A.に、医療用大麻の栽培と加工の許可が与えられ、これがコスタリカで初めての医療用大麻ライセンスとなりました。
Azul Wellness S.A.は、800平方メートルの生産・加工施設を設立する計画を持っています。この計画を支えるため、同社は医療用大麻を専門に扱う米国の投資会社、メリダ・キャピタル・ホールディングスと提携しました。この提携により、Azulは2種類の大麻を初めに栽培することが可能になり、その結果を輸出することを考えています。
合法化の道のりと大麻の現状
コスタリカは2022年3月にヘンプと医療用大麻を合法化しました。大統領ロドリゴ・チャベス氏はその後法案を提出し、医療用大麻とヘンプ市場の法的基盤を整備しました。また、チャベス大統領は、嗜好用大麻を合法化する法案も提出しました。
しかし、嗜好用大麻の法案に対しては、一部の機関や市民から反対の声もあります。コスタリカ大学の調査によれば、医療用大麻を承認している人々は76.5%と多いものの、嗜好用大麻の合法化を支持しているのはわずか35.4%でした。
南米での医療用大麻
コスタリカは、アルゼンチン、チリ、コロンビア、エクアドル、メキシコ、パナマ、パラグアイ、ペルーなど、医療用大麻を合法化している南米の国々の一つとなりました。ただし、嗜好用大麻を合法化している南米諸国はウルグアイだけです。コスタリカの大麻に関する法律では、ヘンプは植物そのものやその部分、その派生物と定義され、THC(テトラヒドロカンナビノール、大麻の有効成分)は乾燥重量に対して1%以下でなければならないとされています。一方、米国ではTHC含有率は0.3%以下が求められていますが、農業者たちは2023年の農業法案で1%に変更するよう求めています。