米国の一部の専門家の中には、大麻の合法化がタバコ製品の使用増加を引き起こす可能性を懸念する者もいますが、新たな研究では、州レベルの大麻合法化は主に「小規模ながらも長期的な減少」をもたらすと結論付けています。
この研究は、成人の間での大麻の使用がわずかに増加したことは認めていますがタバコ使用はこの傾向に追随していません。もし、合法化によって引き起こされるタバコから大麻への顕著な代替効果が全米的に広がれば、その結果、年間で100億ドル以上の医療費節約がもたらされる可能性があります。
この研究は、Bentley大学、San Diego State大学、Georgia State大学の著者によって行われ、先月、Health Economics誌に掲載されました。この報告書は、「嗜好用大麻合法化がタバコ使用に及ぼす影響を包括的に調査した初の報告書」と呼ばれています。
大麻合法化に対する公的な支持が急増しているこの時期に、研究者たちは、「保健所の専門家たちはより慎重なアプローチを取り、大麻の使用の健康効果とコストを評価するための更なる研究を促しています」と書いています。
具体的にタバコの使用について見てみると、「全体的な治療効果は比較的小さいものの、嗜好用大麻法(以下:RML)施行後3年以上経つと、成人のタバコの喫煙率が統計的に1.1%から1.3%減少している。」と彼らは続けています。
この研究では、先に大麻を合法化した州も分析しています。「その結果、最初に合法化したいくつかの州、特にコロラド州とワシントン州で、タバコ喫煙率が減少したという仮説を支持する一部の証拠を提供しています。これらの州はまた、RML施行後に大麻使用が最も増加した州でもあります」と研究は述べています。
さらに研究者たちは、「我々の見積もりによれば、喫煙者数が510万人減少し、これは年間約102億ドルのタバコ関連の医療費節約につながる」と結論付けており、タバコから大麻への代替による潜在的な医療費節約が「大規模になる可能性がある」と指摘しています。