カンナビジオール（CBD）は、近年、日本でもメディアや大手百貨店が取り扱うことで注目を浴びています。CBDオイル、CBDカプセルをはじめ、CBDベイプ、CBDコーヒーなどが人気を博しています。しかし、CBDとは一体何なのでしょうか？なぜこれほど人気があるのでしょうか？
CBDは、大麻とどのように違うのでしょうか？
CBDは、カンナビジオールの略で、大麻に含まれる成分のうち、2番目に多く含まれている成分です。CBDは医療用大麻の主要な成分であり、大麻もしくはTHC含有量の低いヘンプから直接抽出されるか、化学的に作られます。（※日本では、成熟した大麻草の茎もしくは種からのみの抽出しかできません。）大麻には何百種類もの成分が含まれており、その中で、CBD自体は「ハイ」な状態を引き起こしません。世界保健機関の報告によれば、「ヒトにおいて、CBDは乱用や依存の兆候を示す効果は認められません。これまでのところ、CBDの使用に関連する公衆衛生上の問題の証拠はありません」とされています。
CBDは合法ですか？
日本では、大麻は法律で禁止されています。しかし、CBDは、国内で合法とされています。その理由として、大麻取締法第一条では「大麻とは、大麻草（カンナビス・サティバ・エル）及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)、並びに大麻草の種子及びその製品を除く。」と記述があるからです。国内に流通しているCBD製品は、厚生労働省・検疫所や税関などをクリアして初めて国内流通しています。
そのため、全てのCBD販売業者は成分分析表を持っているはずです。もし、CBD製品の購入にあたって、不安に思うことがあれば、成分分析表の開示をお願いしましょう。
CBDの効果に関するエビデンス
CBDは様々な健康問題に対して効果があるとされていますが、最も強力な科学的証拠は、ドラベ症候群やレノックス・ガストー症候群（LGS）など、通常の抗てんかん薬に反応しない厳しい小児てんかん症候群の治療におけるその効果です。いくつかの研究で、CBDはてんかん発作の回数を減らし、場合によっては完全に止めることができました。エピディオレックスは、これらの症状に対してFDAが承認した初めての大麻由来の医薬品で、CBDを含んでいます。最近、日本でも医療用大麻製剤「エピディオレックス」の治験が始まりました。
また、動物研究やヒトにおける報告、研究からは、CBDが以下のような効果があることが示唆されています。
- ・不安症
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研究や臨床試験が、CBDが不安を軽減するという一般的な報告を調査しています。
- ・不眠症
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研究から、CBDが入眠や継続的な睡眠の助けとなる可能性が示唆されています。
- ・慢性疼痛
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CBDが疼痛をコントロールするのに役立つという主張を裏付けるために、さらなるヒトの研究が必要です。European Journal of Painの動物研究では、CBDを皮膚に塗布することで関節炎による疼痛や炎症を軽減する可能性が示されています。その他の研究では、CBDが治療が困難な炎症性および神経性の疼痛を抑制する方法が特定されています。
- ・依存症
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ヒトにおける一部の研究では、特定の条件下で、CBDがタバコや危険薬物の渇望を減らすのに役立つ可能性があります。また、お酒、オピオイド系処方箋、カフェインなどの刺激物に対する渇望も減らすことが動物モデルで示唆されています。
CBDはどのように摂取されますか？
CBDは、CBDオイル、CBDカプセル、CBDパッチ、CBDベイプなど、さまざまな形態で販売されています。炎症を抑え、筋肉や関節の痛みを和らげたい場合は、CBDバーム、ローション、クリーム、またはバスボムが最適な選択肢となるでしょう。また、舌下摂取を目的としたCBDオイルやCBDスプレーが、CBDを直接血流に送り込むことを可能にします。
米国外では、CBDを有効成分として使用する処方薬のサティベックスが、多発性硬化症に関連する筋肉痙攣や癌性疼痛に対して承認されています。米国内では、エピディオレックスが特定の種類のてんかんおよび結節性硬化症に対して承認されています。
CBDに関する最終的な見解
CBDは不安、不眠症、慢性疼痛の管理において、比較的無毒な選択肢となる可能性があります。ヒトにおける十分な高品質のエビデンスがないため、効果的な用量を特定することはできませんし、現在のところCBDは主に規制されていないサプリメントとして提供されているため、購入したものが正確に何かを知ることは難しいです。また、他の薬との相互作用がないかどうかを医師と相談してください。
