不安症、睡眠障害、慢性的な疼痛をお持ちの方は、「CBD」という言葉を聞いたことないでしょうか?
2022年8月現在、日本でもCBDは流行っており、オイルをはじめとし、グミやベイプリキッドなど様々な製品が市場に出回っています。
TwitterでもCBDがトレンドに載っていたのは記憶に新しいです。しかし、CBD製品に関して多くの情報があるため、何が正しくて何が正しくないかを把握するのは難しいかもしれません。
そのため、CBDについて軽くおさらいしましょう。
CBDとは何か
大麻草には、カンナビジオール(CBD)として知られる天然由来の化合物が含まれており、大麻の医療利用に関連した治療薬として長い歴史があります。
CBDは、大麻草に含まれる100種類以上のカンナビノイド(大麻の成分)のうちの一つです。CBDと対を成す成分として、THC(テトラヒドロカンナビノール)があり、THCはユーザーが “ハイ “と感じる精神活性成分です。
THCとは異なり、CBDは非中毒性の物質で、精神活性作用は無いとされております。精神活性作用のあるTHCですが、ここまで聞くと一見危なそうに感じるかもしれません。しかしながら、医療用大麻はTHCありきのもので、THCやCBDをはじめ、様々なカンナビノイドが混ざることでアントラージュ効果(相乗効果)が期待できます。
CBDオイルの種類
CBDオイルには、大きく分けて3種類ございます。
- アイソレートベース
- ブロードスペクトラムベース
- フルスペクトラムベース
これらは、どのような原料を使用しているかの違いです。詳しくまとめている記事がございますのでそちらを参照にしてみてください。
CBDオイルを日常的に摂取するメリット
先ほども述べたように、CBDには中毒性や精神活性作用が一切ありません。そのため、消費者は「ハイ」になることなく、CBDを使用することができます。
疼痛
CBDオイルを摂取すれば、すぐに痛みが和らぐというわけではありません。CBDはモルヒネのようなオピオイド系の鎮痛剤みたいに完全に痛みを和らげることはできませんが、ある程度は痛みを我慢できるようになるかもしれません。
体のバランス
人間にはエンドカンナビノイドシステム(以下、ECS)という睡眠、食欲、感情、気分を司る信号伝達システムを有しています。CBDなどの大麻草に含まれているカンナビノイドは、ECSを正常に機能させ、体の異常を正常に戻してくれます。
つまりバランスを保つのを助けてくれるのです。
CBDオイルなどのCBD製品を使用することで、このECSをサポートし、より効率的に正常な状態に戻すことができると考えられています。
不安やストレス
一般的な不安症として挙げられる症状は
- パニック障害
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 強迫性障害(ODC)
Neuropsychopharmacology誌に掲載された研究結果によると、社会不安のある患者が人前で話す模擬作業を行ったときに、CBDを摂取していると緊張と認知機能の障害を軽減した、との報告が上がっています。
不安やストレスに悩まれている方にとっては、CBDは欠かせない存在になるかもしれません。
気分の落ち込み
世界保健機関の統計によると、うつ病は世界中で障害の原因の第一位であり、2015年には3億人がうつ病に苦しんでいます。
Healthlineによると、CBDはうつ病に悩む人々にも役立つかもしれないとのことです。CBDは、感情や社会的行動を制御する神経伝達物質であるセロトニンの脳内受容体と相互作用することによって働きます。
睡眠
現在、日本でも治験が行われようとしている、てんかんに対するエピディオレックスの海外の治験では、眠気が副作用の1つとして挙げられています。
このテーマに関する研究は豊富ですが、CBDがどのように睡眠を改善するのかについては、まだはっきりとしたことは分かっていません。